僕とチョコとあの子の記憶

「バレンタインデーなんて関係ねぇよ」「チョコ業界だけが楽しんでるよね」なんていうパターンにはもう飽きた。もう飽きたのだよ。だってチョコってば美味しいじゃない。美味しい上にポワポワがついてくるなんて素敵すぎて鼻血が出ちゃうよね。ポワポワとかここ数年ないけど。もう自分では生み出せないポワを補うためにうっかり路上でチョコをあげてる場面とかに出くわしちゃったりしないかなーって目をギラギラさせてんですけど、まぁ、見つかりませんでした。超残念。学校に侵入しないと見れないよね。困ったな。いまどきの子たちは机の中とかカバンの中とか下駄箱の中とか私の思い描く方法では渡してないのかな。いいよね机の中とかカバンの中とか下駄箱の中とか。下駄箱はどうだろう。あの人の靴と私のチョコの香りコラボレーション。どうでもいいですね。非常にどうでもいい。
バレンタインらしきバレンタインなんてしたことがありましたよポワにポワするお年頃だったときに。房総半島の田舎の片隅で当日にテンパりながら自転車置き場で渡した記憶がかすかにあります。愛の告白はしませんでしたししたいとも思ってませんでしたけど、ポワにポワしてた私はもうビックバンが起こりそうなくらい緊張してました。どうでしょうこの純朴っぷり。自分じゃないようです。もしかして脳内で作り上げた思ひ出なのかなと疑ってみたんですけど、ホワイトデーの記憶ががっつり刻み込まれてるので間違いじゃないと思いました。ホワイトデーは卒業式だったんですね。あげただけで爆発しちゃったので正直ホワイトデーとか忘れてて卒業アルバムを持って奔走してました。さて帰っぺと思って校庭を突っ切ってたら車が横付けしてきて、窓ウィーン、「これこれお返し〜じゃあね〜」、ブーン、みたいなね。横におかあさまがサングラスかけて鎮座なさってました。私ポカーン。ポカーンていうか消えてなくなりたかったようなね。ラフですね。ハイタッチでもしてるかのような軽やかさですね。「ほらお返しだよ☆」「やったね!サンキュー☆」「ははは!」「はははひーひひ」みたいなね。返せよ私のビックバンとチョコ!て思いましたけど残酷物語になってもいまだにチョコが好きなのでバレンタインを肯定するようないい話ができたなと大変満足しております。
バルス!!!!!