賃貸宇宙

賃貸宇宙UNIVERSE for RENT〈上〉 (ちくま文庫)

賃貸宇宙UNIVERSE for RENT〈上〉 (ちくま文庫)

廃墟を改造した部屋、服に埋もれた部屋、赤一色に染めた部屋、異常に狭い部屋、土足でないと危険な部屋…。インテリア界に衝撃を与えた『TOKYO STYLE』で都市のリアルな賃貸生活を取材した著者が、その後9年をかけて取材した、関東関西の「大したことない人たち」の大したライフスタイル約300物件。持ち家という名の首輪から解き放たれた、狭くて広い宇宙がここにある。

部屋をあてがわれた時に愛読していたのが「私の部屋づくり」だったものですから、ヨソのお部屋を見るのが昔から大好物だったんです。今見たら休刊予告出てけども私の部屋づくり(白目)
そんな訳でこの本もインタルネッツで見かけてからずっとずっと気になってたのですけどついに買いました。オールカラーで部屋ひとつひとつにコメントが掲載されてます。膨大な量に戸惑いますが、ジャンルにわかれていて面白いです。「片づけないこと」「片づけるなら、徹底的に片づけること」「とにかく安いこと」「好きなものに囲まれること」「家具を置かないこと」「部屋を壊すこと」「ひといろに染めること」とか。まだあるんだけども。もう本当、住んでる人のスタンスがそのまま部屋にあらわれてるような感じで飽きない。一色に統一することや壁をもので埋め尽くすことにも脅威を感じるのだけど、何よりも果てしなく安さを追求している人たちの部屋がもうカオスすぎる。寝れればいいとかではなく「生きていればいい」みたいなそんな空気。収集癖のある人のアイテムを見るのも楽しい。そんなのどこで売ってるんだ・・・ていうようなものがさりげなく飾ってあったりする。シェアで家賃半分で広めの部屋とかも憧れるのだけど、私が結構なキチで「物の位置が決まってないと気持ち悪い」ていう病気なので生半可な知り合いとか友達とかでは実現不可能なのでした!カワイソウ!!(痛々しさが)読んでるうちに背表紙が分離をしようという態度をみせてくるけど、そこらへんは聖母の心意気でフォローすればいいことにします。そんでお茶とお菓子をしながらつらつらと他人様のお部屋を見たりすればいいと思いました!!