貫井徳郎「誘拐症候群」を購入*1。読了。簡潔に言うと物足りない。「慟哭」は読ませ方がうまく成功していてそれが好かったのだけど、これは二つの事件を「リンク」させることに懸命で、肝心のオチがどうも弱い気が。「誘拐」の目的が身代金じゃなくていかに芸術的に実行できるかということを前提としてる事件の方は、犯人を捕まえる時の手段が「それでいいのか」みたいなお粗末な捕まり方だったし。そこまでひっぱっといてそれはどうよ的な内容だったよ。この内容だと「症候群」の使い方間違ってるような予感。

*1:「誘拐症候群」は『症候群三部作』の第二弾。第一弾は「失踪症候群」