屍鬼(1)(2)

周りから隔絶された集落、外場村(そとばむら)。昔から変わることの無いこの村では、今でも土葬の習慣が根強く残っていた。平和だった村に最初に起こった小さな変化。それはどこからか移築された古い洋館だった。なかなか越して来ない洋館の住人。ある日壊されていた村中の神像。次々と増える死因不明の死者。
そして、村の住人達は気付く、「この村は死によって包囲されている」と……。

最初は「年寄りの多い村だから・・・」という認識だった。けれども日を置かず一人、また一人とたいした原因もわからないまま次々と死んでいく。何かがおかしい。でもどこがおかしいのかわからない。増えていく葬式、次は自分かもしれない。越してきた住人たちは一体どういう人たちなのか。漠然と起こっている何かに気づかないまま孤立した村は死んでいくのか。1,2巻を通してざっと村人の紹介と死に囲まれ始める様子が描かれていて、原作では多いと思ってた登場人物も顔がつくことによってぐっと入りやすい。原作はホラー扱いなのだけど、藤崎竜っぽいユーモアがところどころにあり、尚且つ重厚な描写もあって緩急がある感じ。この巻で既にギアが入ってる気がするけれど、この先のでかい山場はどういう風に描かれるのか、物凄く楽しみ。
小野不由美藤崎竜もどちらも大好きなので、本当に鼻血が出そうな気分です。何この夢のタッグ。好きすぎて冷静な目で読めてない気もするけど、これからしばらく完結するまで定期的に鼻血が出る気分になるのかと思うと漫画好きで良かったなと思います。楽しみがあるって素晴らしい。
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