花見盛

それにしても桜の見ごろ期間の短さといったらないですよ。あっという間に咲いたと思ったらあっという間に散ってるので忙しない愛され花野郎です。短命ステータスがまたグッとくるよね!!!桜の花弁舞い散る中で「卒業・・・だね・・・」「そうだな」「もう会うこともなくなっちゃうのかな・・・なんちゃっ」(ぐいっ)「毎年見ようぜ・・・これからも・・・二人で・・・桜吹雪・・・・・・」桜吹雪であってますか?まあでもそんなロマンチック咲き乱れモードも2週間くらいの隙間しかないので、少女漫画やドラマとかにある桜満開の下で恋の花も咲き乱れちゃうのもファンタジーだからあれ。伝説が多すぎるこの世の中。
何となく、大人になるにつれて桜の下での恋より酒盛りになるというのをひしひしと実感しつつあるので今年も愛され花野郎を見てるようで見てない会をしたりもしました。主に食べたり歌ったりボート漕いだりしました。私のはちきれそうな健全っぷりが伝わってると思います。他の人は食べたり歌ったり飲んだりサッカーしたり園内走ったりしてました。周りを見てみるとほとんどが同じようなことをしてた中でバスケットを持った女性3人だけが天を仰いだり円陣組んだりしてたので、たぶんそこだけ違う儀式が行われていたんだと思います。思いたい。

個人的には奇跡の「頭の上に花弁一枚ひらり」から「おい、頭の上に何かついてる・・・」「え!!!何なに?虫・・・!?」「ちっげーよ、ほら」「(トクン・・・)」のフルコースでお願いしますハァハァ。ハァハァ!!!!

パコと魔法の絵本、うそうそ、沼地のある森を抜けて

うそうそ (新潮文庫) [ 畠中恵 ] パコと魔法の絵本 (幻冬舎文庫) [ 関口尚 ] 沼地のある森を抜けて (新潮文庫) [ 梨木 香歩 ]

とある病院に入院した大富豪の偏屈じじい大貫は、そこで絵本好きな少女パコと出会った。ある日、勘違いからパコの頬を叩いてしまった大貫は、彼女が事故の後遺症で一日しか記憶がもたない病気だと知る。「ねえおじさん、前にもパコのほっぺに触ったよね?」。昨日を失った少女の心に特別な思い出を残そうとした大人たちの、心温まる奇跡の物語。

「映画であったなー」くらいの知識で読み始めたらまさかの泣き崩れコース。レビュー力がなくて「良かった!」としか言いようがないのですが、良かったです。この話を「あざとい」と感じる人もいるだろうし「ありえない」と思う人もいるだろうけど、個人的には「これは魔法だから、いいんだ」とすんなり納得しながら読むことが出来ました。5年くらい前だったら大貫の華麗なる変身っぷりに「いやいやいや」てなってたかもしれないけれど、きっかけというのは本当にどう転がってるか、どう影響があるのかわからないものだし、そのきっかけが魔法みたいに良い方向に行くこともあるかもしれない。こういう話を読んで泣きそうになったことは、歳を取ったなぁとも思うし、泣けるようになったなぁと変な発見などもあって、充実の読後感でした。大人たちが真剣に、真面目にお芝居をする件は本当に自分の中が大変なことになってしまって危うく外で嗚咽するとこでした。真面目、大事。こういう風な読後感に出合ったりできるかも、と思うと本は面白い。

シリーズも5作品目になり、連れは「少し飽きてきた」というのだけど、自分の方では相変わらず楽しかった。気負わずにさらっと読めるものがあるのは嬉しい。病弱な若だんなが旅に出るっていうのだけど、旅に出るからには何か起こるよねワクテカ!!!て思ってたら手厚くいろいろな妖怪に襲撃されたり憎まれたり泣きつかれたりしていたので「期待を裏切らない若だんな」としてますます定着していってる。天狗に襲撃されたときに颯爽と(偶然)現れた佐助の登場シーンではときめきゲージが上がりまくりです。単なる怪異時代コンボ小説かと思うと、おろおろしてそうで案外と芯のある若だんなでも「思うように体が動かないこと」、強いては「誰かの、何かの役に立つことが出来るのだろうか」という苦い悩みが消えないジレンマのような描写がチラリとあったりして、微笑ましいだけじゃない部分も気に入ってます。若だんなは真っ直ぐでいいなあって思う。

単なるぬか床じゃないぬか床の世話をしなくちゃいけなくなった「私」の章と、「個」を自覚していく「僕」の章が交互に組まれているのだけど、どうしても「僕」の章になると読むペースが落ちてしまった。設定にうまくのめりこめなかった・・・。久しぶりの長編で「先祖伝来のぬか床が呻くのだ」という一文に期待が高まってしまった上に、ぬか床の章が面白かっただけに何だか悔しい。ぬか床を世話しているうちに卵が出来、またしばらくするとぬか床から人のようなものがやってくる。このぬか床は何なのか、なぜぬか床に「選ばれる人、選ばれない人」がいるのか、卵と人は一体どういう意味があるのか等、興味を惹かれる要素はたくさん散りばめられている。「からくりからくさ」と連動しているみたいで、そちらの方は未読なせいかもしれないのだけど、「生と死」という深いテーマまで自分が辿りつけなかったのが凄く残念です・・・。時間置いて再読したらもっとしっかりと読み込める気がする。

刻々と変化していく、夢でさえも

この間友人に「思い出を切り売りして日記を書くんだ!」と言葉のナイフを浴びせてしまい(軽やかにナイフはかわされました)じゃあお前の思い出はどうなんだと言われると、思い出を遡りすぎて「パンツきらい!」と真っ裸で近所を走り回っていた幼稚園年少時代に軽く眩暈を起こしかけたので夢の話でもします。今は特にパンツは好きでも嫌いでもないです。
実は大層夢が大好物で、中学生だか高校生だかに「見た夢を意識的に覚える」テクを身につけてしまいました。夢というのは荒唐無稽であり、ファンタジーを糧として生きてる身としては楽しみのひとつなんだけど、案の定熟睡できない罠にまんまと引っかかって「寝て起きたら朝だった」という体験をだいぶしてない。スコーンと寝たい。スコーンて仕方がまったくわからない。
目の下に隈を作ってまでみてる夢といえば、年月を経てだいぶ内容も様変わりしてきまして、中高は「暗くて回りに何もない場所を、早く走りたいのに体が超重くて思うように走れない」という大変ドス黒い疲れるものが多かったです。中高の年頃なんで「自分はもっと出来るはずなのに・・・!!」「この世は真っ暗だ!」的な青い春を反映していたのかもしれないし、単純に50m11秒という優雅な記録を引きずってるだけかもしんまい。つか50mってどうやったら早く走れるの?みんな風になってるの?
高校〜23,4歳くらいまでは一転してヒーロー気取ってました。なまはげと戦ったこともありました。ゾンビと対峙したこともありました。常に危険と隣り合わせだったのですがヒーローなので死なないです。ティラノに3回ほど遭遇したこともありましたがあの時は逃げました。ティラノだけはマジで怖かった。あいつのいない時代で良かったです。たぶん自分のことを自分で考えるのに疲れたので、賞賛をもらっていい気分になろうという私の素晴らしい欲望が丸出しになったんだと思います。思いたくないけれど致し方がない。ヒーロー超楽しいよ!!!!夢であり絶対死なないとわかっているので果敢に挑めるんだよ!!不死身のヒーローが誕生した瞬間です(脳内限定)
それから最近までというと、もっぱら人間登場ばかりになっちまいました。小学校の同級生から芸能人まで幅広く私の夢に参戦してくるお!ちくしょう夢まで3次元に犯されてきているのでもう駄目だ・・・と思いながら100均に行ったらよゐこがバイトしてたり、大泉洋呂布に変身したり、三井寿とバスケしてたりするのでそこそこ楽しいです。何だか2次元が混じってる気がしないでもない。というかそういえばずっと定期的に夢に出てくる子がいて、小学校のときに同じクラスだったマーシーてあだ名のマサシ君なんですけど、異常なくらい登場回数が多い。姿は小学生のときのままで特にときめきが始まるわけでもなく、ちょっとしたところで出てくる。そのたびに「え、またマーシー?」て仰天してる。ここまで多いと「私はマーシーが好きだったのかしら・・・」て思っちゃうんだけど、あの頃はヤっさんが好きだったはずなので違うはずだ!!!!たぶん!!どういう風に成長しているのか見てみたい気もするけれど、彼は中学生の卒業式終了後に特攻服着用で校門前でキめてたので、私の計算によると爽やかなメガネスーツではないことは確かだろうなという結果がはじき出されたので永遠の小学生でいてほしいという事で落ち着きました。思い出は寝かしておくのが一番だよね!!熟成させても腐らないのが思い出。
マーシーは運動会でハチマキの端っこに彼女の名前を刺繍し、そのハチマキを巻いて運動会をこなし、運動会が終わった頃に彼女と別れてました。こんな事まで覚えてるなんてやっぱりマーシーが・・・いやいやあの頃はヤっさんだから(ヤっさんのフルネームを忘れました)(恋は儚いですね)(美談)

流星の絆、マークスの山

流星の絆 [ 東野 圭吾 ] マークスの山(上) (講談社文庫) [ 高村薫 ]マークスの山(下) (講談社文庫) [ 高村薫 ] ネクロポリス(上) (朝日文庫) [ 恩田陸 ]ネクロポリス(下) (朝日文庫) [ 恩田陸 ] [rakuten:book:13015570:image:small]

単行本、なかなかの厚みだなーと思ったけど、ずばばばばと一気に読んでしまった。東野さんはまだたくさん読んでないけれど、読んでるときにシーンを思い浮かべやすい。描写が丁寧なんだなと思う。人物の設定やお店の内装とか、イメージしながら読むことが出来るので、読み終わってもどんな話だったのか思い出せる。両親が殺されて子どもたちだけが取り残されて、お兄ちゃんは下の2人を何とか守ろうとする心情に入れ込みすぎて危うく涙腺が決壊しそうになりました・・・。正直言うと「犯人は誰なんだろう!」というよりも「この兄弟たちに何とか幸せを・・・」て気持ちで読んでました。

ずっと読もう読もうと思ってなかなか手が出せなかった。文庫上下を読み終わった後にかなりの加筆修正があり、単行本と終わり方がだいぶ違うと知って愕然としたよーー。しかも単行本の方がいいらしいっていう。読み応えはあるのだけど、どうしてもマークスと山を繋いでる部分を障害ていうとこでまとめちゃってるのが薄い気がして「マークスの山」というより「マークスと山の話」みたいな印象でした。あとあの終わり方はしょんぼりしたので単行本を探して読み直したい!

最近読んだ恩田さん本の中では、かなり細かく文化、人物、風習、舞台の設定がされてる印象。イギリスと日本の文化が折衷された風習についてが軸だから、まず最初にその設定を頭に懸命に描く。

懐かしい故人と再会できる聖地―アナザー・ヒル。死者たちを『お客さん』と呼び、温かく迎えるヒガンという祝祭空間。連続殺人、不可思議な風習、天変地異、そこに新たな事件が―めくるめく想像力でつづられる謎とファンタジーの結晶体。

盛り盛りだよ・・・!!!久しぶりの長編だし、内容も面白い。様々な疑問をポイポイ投げかけてくるけれど、「巷を騒がせてる連続殺人の被害者の話が聞けるかもしれない→犯人がわかるかも!」みたいな期待を寄せてくるお祭りと噂と話好きの来訪者たち。「毎年行われてるけれどこんな異常事態ははじめてだ」と言われるくらいの異変が大波みたいにやってきてとても読み応えがある。けれど、最近、読み終わるたびに思うのだけど、どうも終わりが尻すぼみすぎる。最後の方まではぐいぐい読めただけにちょっと残念だった・・・。でもなかなか濃くて良かったです。恩田さんは設定が丁寧だから、いいな。

この男は人殺しです―。仮釈放となった中道隆太を待ち受けていた悪意に満ちた中傷ビラ。いったい誰が何の目的で?孤独な犯人探しを始めた隆太の前に立ちはだかる“障壁”とは?“罪と罰”を問うサスペンス巨編。

サスペンス・・・サスペンスというよりも犯罪者心理に寄りすぎていて若干モヤモヤする。乱暴な言い方をすると、教科書みたいな印象でした。違うんだ・・・心情をぶつけてきているのはよくわかるんだ・・・。更生を決意する主人公と片や自分に見切りをつけてしまって同じ過ちを繰り返した人。「万人が更生するわけじゃないけれど、それでも」という空気がだだ漏れててどうしても真っ白な気持ちで読めなかった・・・。

大人が全力で動物園を楽しんできた日記

井の頭公園には何度も行っていたのに、なぜか井の頭公園内にある動物園には足を踏み入れたことがなかったっていう。3連休なのに予定が見事に純白を決め込んでいたので、哀愁を振りまき友達との約束を取り付け、井の頭公園に突撃してきました。雨の予報だったのだけど、出かける直前に太陽が光臨なさったのでもう本当ついてた。浮かれてアイスとか食ってた。満喫しすぎた\(^o^)/

目線をくれた栗鼠先輩。この時そばにいた男の子が「何で俺の近くに寄ってくるんだ・・・!」て呟いていたので目を細めました。わからんよ坊や・・・栗鼠先輩は私に興味があったのかもしれないんだぜ!!!!(春ですね!)
スワンボードがぶいぶいと漂ってるエリアの動物園は分園だっていうことを初めて知りました。分・・・園・・・。もっと奥に大きい本園があるんだって知らなかったよ!「分園は超鳥推しだよ」という前情報を胸に刻んで突入したら本当に鳥推しでした。鳥っていうか8割が鴨でした。こんなにたくさんの鴨どもを見たのは初めてだったんだぜ・・・。太陽光もすさまじく、鴨どもはみんなとろけてました。おもちみたいで可愛かった。鳥もウトウトするんだなーって微笑ましくなった!持って帰りたい。あと美味しそう。
分園はそんなに広くないので、ぐるっと見て、公園を抜けると確かに大きい敷地が登場。暑かったのでアイス食べたいわーって売店に行ったらおばちゃんが口々に「生ビールどう?生ビール」「結婚してるの?」「ソフトクリームでいいの?ビールどう?」て言ってきたので生気を若干吸い取られました。なんだあの元気。ここはモルモットと触れ合える夢の空間があるのだけど、うっかりアイス食ってたので遠巻きに触れ合ってる人々とモルモットを見守ってました。モルモットのあの大人しさは異常。次の機会があったら存分にモルモットとキャッキャウフフてしたい。お前の柔らかい毛に顔をうずめてこの孤独な日常を一時でもいいから忘れてしまいたいキャッキャウフフ。

餌に夢中すぎてそばにいる人間どもには目もくれないモルモット組。もっきもき。

尻。

よくよく思い返してみると、動物園自体何年ぶりだか思い出せないくらい久しぶりだったことに気づいたので、それはもうはちきれそうなくらい堪能してました。動物園いいな!彼らが何かアクション起こすたびに歓声を上げたりもしました。「七面鳥か・・・お前はローストだよな・・・」「川魚か・・・お前は天ぷらだよな・・・」とか、そういう歓声。そうじゃない歓声も上げたりもしました。象だな!象さんはびっくりするくらいご機嫌で、ずっとステップを踏んでました。かわいい象かわいい。でかい。口から草がずっとはみ出していたので、私がそっと口の中に押し込んであげたいくらい心躍りました。あとは亀だな!「水生物館」ていうところに亀は鎮座しておられました。基本的には中空を見つめ、時折水の中を泳いだり、他の亀の尻に乗っかったり、引っ込んだり飛び出したりしてました。萌える。亀の鈍い動きも、短い手足で必死に泳ぐ姿も全てが愛しい。素晴らしいよね!!!みんな亀になればいいのに!!!

私を大興奮へと導いた象さま。超揺れてた。

超かわいい亀かわいい。みんな亀になればいいのに!!!!

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